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2021年11月11日木曜日

第10回賃労働と資本  カール・マルクス 村田陽一訳 国民文庫=大月書店

 第10回賃労働と資本

 カール・マルクス 村田陽一訳 国民文庫=大月書店

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資本家は、そのかわりに、彼を日にたとえば一二時間はたらかせる。そのさいこの資本家は、ほぼつぎのように計算する。


わが労働者――機械エーがある機械の部品をつくるものとし、それを一日でしあげるものと仮定しよう。


原料ー必要な半加工形態にある鉄と真鍮―に二Oマルクかかる。蒸気機関による石炭の消費、この蒸気機関そのものとわが労働者がその作業にあたって使用する旋盤その他の道具との磨損分は、日割にして彼個人に割りふって計算すれば、一マルクの価値をあらわす。


一日分の賃金は、われわれの仮定によれば、三マルクである。これらを合計すれば、この機械部品に対して二四マルクとなる。


しかし、資本家は、その部品にたいして平均二七マルクの価格、したがって彼の支出した費用より三マルクだけ多い価格を彼の顧客からうけとるように、計算をたてるのである。


資本家がポケットにいれるこの三マルクはどこからでてくるのか? 古典経済学の主張によれば、商品は平均すればその価値で、すなわち、これらの商品にふくまれている必要労働量に一致する価格で、売られる。


してみれば、この機械部品の平均価格――二七マルクーは、それの価値に、すなわち、それにふくまれている労働に、ひとしいことになろう。


しかし、この二七マルクのうち二一マルクは、わが機械工がその労働をはじめるまえにすでに存在していた価値であった。二0マルクは原料にふくまれていたし、一マルクは作業中にたかれた石炭や、作業にあたって使用されてこの価値額だけその性能のへった機械や道具に、ふくまれていた。


あと六マルクのこるが、これが原料の価値につけくわえられたものである。しかし、この六マルクは、わが経済学者自身の仮定によれば、わが労働者が原料につけくわえた労働からしか生ずることができない。


したがって、彼の一二時間の労働は六マルクの新しい価値をつくりだしたのである。してみると、彼の一二時間の労働の価値はハマルクにひとしいことになろう。これでわれわれはついに、「労働の価値」とはなにかを発見したことになろう。


「ちょっとまってくれ!」とわが機械工はさけぶ。「六マルクだって? だが、おれは三マルクしかうけとっていない! おれの資本家は、おれの一二時間の労働の価値は、三マルクにすぎないと、神かけて断言している。そしておれが六マルク要求しようものなら、彼はおれをわらいとばしてしまう。これはどうつじつまをあわせたらよいのか?」

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